2020年12月31日

ユース&ジュニアユースの偉業に思う

サガン鳥栖U-18(ユース)とU-15(ジュニアユース)が、揃って全国大会を制する快挙を成し遂げました!!
トップチームが苦しい財政事情で喘いでおり、少し先の未来さえ見通せない中でも、将来への大きな希望となっています。

面白いのが今季のトップチームの指向するサッカーと酷似しているところ。
オランダの名門『アヤックス』の育成メソッドを取り入れていると紹介されていますが、ユース組の順応の早さを見れば納得がいきます。
『相良』と『兒玉』の来季のトップ昇格は決まっていますが、
今大会の得点王『田中禅』、MVP『永田』、決勝のMOM『石原』など、ここまで活躍しても昇格無し。
勿体なく厳しいと思う反面、いつかまたに戻ってきたいと語る言葉には愛着が感じられますし、在学しながらの特別指定という手もあります。
大学進学が決して遠回りではない事を、今季の『樋口』の活躍が物語っているように思います。

財政難が報じられており、クラブの存続自体が危ぶまれているのは大きなマイナスですが、
今回のW優勝によって全国から優秀な素材を集めやすくなるのは間違いないでしょう。
親御さんやジュニア世代の指導者も安心して託せるでしょうし、『中野』のように高校2年生でも実力次第でJの舞台でデビューできる訳で・・・。
若手を積極的に起用せざるを得ない財政難が、皮肉にもプロとの距離を近づけ、門戸を広げたようにも思います。

また、過去にはユース昇格を蹴って『東福岡』など高校サッカーの強豪校に進む例もあった訳ですが、これにも更に歯止めが掛かるでしょうね。
ちなみに高校サッカーを選んだ磐田の『藤川』、鹿島の『小田』(来季はジェフ千葉)も実力的にも申し分なく、
今の鳥栖の補強ポイント(中盤と右SB)にも合致するとは思いますが、
やはりU-15の時点で自ら別進路を選んだ選手には声を掛けないのでしょうかね?
今のジュニアユースに良素材が集う状況を見れば、それくらい強いプライドを持った方針でも全然アリとは思いますが・・・。

U-18の中にも1年生や2年生が出場しており、主力として普通に通用しています。
これに優勝したU-15のメンバーが昇格してくるでしょうし、この結果に新たにU-18セレクションに応募してくる人材もあるでしょう。
今後は今季実施されなかったプレミアリーグでの良績にも期待したいところですね。

さて、ユースに因んであと3つほど・・・。

一つ目はインターネットによるライブ配信が一般的になり、決勝以外の試合もチェックできるようになりました。
サポーターとして楽しめるだけでなく、一般やサッカー関係者に広く知らしめる事が出来るようになったのは大きいのではないでしょうか?
好結果にユースを直接支援しようという動きにも繋がりやすいと思います。実際にクラウドファンディングの動きもありそうですし・・・。

二つ目が地元である佐賀新聞の注目度の低さ。U-15が全国を制覇したにも関わらず、紙面割は小さなもので試合経過のみ。
地元紙で番記者がいるのに如何に情報を掴んでいないかが伝わります。ユースにはどんな特徴のある選手がいるか、
年代別代表招集や今後の進路について、どんな強化方針を掲げているか、など、書こうと思えば幾らでも。
地元での関心を高める事がユースの、延いてはトップの強化に繋がると思うのですがね。
まぁ、『竹原』社長の無謀な経営を批判するでなく、攻めの経営と評しているあたり、期待するだけ無駄なのかもしれませんが・・・。

三つ目がユースに対して『竹原』社長の功績は微々たるものではないか?と思う事。
優良なスポンサーが付いたおかげでユース『にも』回せるお金があっただけの事だと思います。それも無謀な散財で離れてしまいましたが・・・。
環境整備や学業は行政の支援のおかげ。J1昇格からユースの強化に本格的に乗り出しましたが、
引退と同時に指導者を目指した『ミョンヒ』監督以下、優秀な育成部門の指導者達が根気強く育ててきた結果が今回の偉業に繋がっています。
『ミョンヒ』監督とユースの力を信じ切れずにいた事は過去の言動や振る舞いを見ればわかります。
安易なネームバリューに頼った補強で散財した人物が、果たしてこの成果を恥ずかしげも無く、
さも自分の功績のようにドヤ顔で語るのでしょうか? だとしたら、厚顔無恥とは真にこの事。

この将来の希望の芽を潰すわけにはいかないのですよ。微力ながら現在、クラファンへの協力を検討中。
サッカー協会会長だけにクラブを強くする最善の道を選択してくれると、『福岡』新社長の手腕には期待しています。  
Posted by QED at 07:00Comments(0)サガン鳥栖